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桐たんすが火に強い理由

【桐たんす】が大切な着物を火災から守る!桐材が持つ驚くべき耐火の秘密

 

古来より、桐材は「燃えにくい木材」として、桐箱や桐たんす、金庫の内側などに重宝されてきました。

火事の際に桐たんすの表面は真っ黒になっても、中の着物や衣類が無事だったという逸話を聞くたびに、その優れた耐火性に驚かされます。

 

桐が他の木材に比べて火に強い、その秘密はどこにあるのでしょうか?

1. 高い「着火点」と「発火点」で火がつきにくい

桐は、他の一般的な木材と比較して、火がつき燃え始める温度が格段に高いという特徴があります。

 

木材の種類 着火点(火がつく温度) 発火点(燃え続ける温度)
270℃ 425℃~475℃
杉(参考) 180℃~240℃ 238℃~240℃

 

杉などと比べると、桐は火がつくまでに、より高い温度にさらされる必要があることがわかります。

この特性が、初期の延焼を防ぐ上で大きな優位性となります。

 

 

 

2. 低い「熱伝導率」による圧倒的な断熱性

  1. 多孔質構造: 桐の木質は、ミクロの細かい気泡構造(多孔質)をしており、この無数の小部屋に乾燥した空気を多く含んでいます。
  2. 空気の断熱効果: 空気は熱を伝えにくい性質(断熱性)を持つため、この空気の層が断熱材の役割を果たします。これにより、外部からの熱が内部に伝わりにくくなります。
  3. 炭化層の形成: 火がつくと、まず表面が黒い炭化層になります。この炭もまた非常に高い断熱効果を持つため、さらに内部へ熱が浸透するのを遅らせます。

この高い断熱性と炭化による防御効果により、桐たんすは火事の熱から内部の着物類を長時間守ることができるのです。

 

 

 

3. 水分を含むと膨張し「密閉効果」を発揮

  1. 桐は非常に吸湿性が高い木材です。
  2. 火災の際、消火活動などで水がかかると、桐たんすがその水分を吸って瞬時に膨張します。
  3. 本物の桐たんすは、この膨張によって引き出しや扉の隙間が密閉され、内部への火や水の侵入を防ぐ効果を発揮します。このため、「表面は真っ黒に焦げても、中の衣類は無事だった」という話がよく残っています。

このように、桐たんすは「燃えにくい」という桐材の基本的な特性に加え、断熱効果、密閉効果という多角的な防御メカニズムを備えています。

完全に燃えないわけではありませんが、大切な着物や財産を火事から守る可能性が、他の家具に比べて格段に高く、まさに日本の知恵が詰まった逸品と言えるでしょう。

 

 

 


 

 

この優れた桐材の特性を活かした製品が「焼桐たんす」です。

 

焼桐たんすは、その美しさと実用性から、幅広い年齢層に人気があります。特に、洋室にも合うデザインは、現代の住環境にもマッチするため、おすすめです。

主な特徴として桐たんすの表面を焼くことで、木目が浮き立ち、深みのある色合いと趣のある表情が生まれ部屋の雰囲気を格段に向上させます。焼桐仕上げは、表面が焼かれて硬くなるため、汚れや手垢、傷が付きにくくなります。その結果、日常のお手入れが楽になり永く使え続けることができます。さらに、表面が炭化して断熱材の役割を果たすため、万が一炎にさらされた際に内部まで火が回りにくくなります。また、桐材の持つ高い調湿作用や優れた防虫効果がありますが、焼桐仕上げにすることで、さらにその効果が最大限に活かせます。

 

 

焼桐たんすは、その名の通り、桐材の表面をあえて焼き付け、

炭化させて仕上げることで、桐材本来の火に強い特性をさらに活かした逸品です。

 

焼桐たんすのシックな外観は、和室だけでなく洋室にも調和し、現代の住空間にも最適です。

この機会に、ご自宅の衣類保管に焼桐たんすを検討してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

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